前頁へ


パーソナリティ:加藤諦三               
070226放送
アドバイザー:大原敬子(幼児教育研究家・ファンッションデザイナー)

相談者:主婦50歳 主人63歳 長男28歳 別居 長女21歳 別居

相談内容:主人が定年して3年目に入り、主人は単身赴任でしたので、定年になってからはなるべく自宅にいたいと思いまして、私はパートを月に10日位にしています。
2年間はお互いに気を使って良かったんですが、3年目に入ってお互いの事を考えすぎて、そばにいても「嫌だな」と思う時がある。
私は一人が多かったので一人でいる方が楽です。私が我がままなんでしょうね。

主人は自宅にいるのが楽しいみたいです。主人は話好きなので朝から面白い話をしてくれる。私は、最初は楽しかったんですけれど、それに合わせている私が疲れることがある。主人の話に入りたくって話をするんですがそれが上手く伝わらないので、二人ともいらいらして喧嘩になってしまう。喧嘩になった後でも、主人はすぐ機嫌は直る。

主人は1日中話をしていても疲れないようです。時には、私の友達と一緒に5〜6人で出かけることがある。そうゆうようなひとですが、主人は疲れたと言う・・・。自分の意見を言ってみると上手く伝わらなくて喧嘩になる。

加藤氏:元々が、気持ちが触れ合ってないのじゃないの?この長い結婚生活の間に相手に対する不満があったんじゃないの?抑えていた所は無かった?

相談者:どこかにあると言えばありますね。これから先も仲良くやって行きたいんです。そのドアがちょっと閉まりかけていますので、その扉をどのように開けたらいいのか相談(電話)しました。

AD:お伺いしたいんですが、あなたは今メモを持って喋っていました?

相談者:話下手なもので、上手く話ができないのでメモを読みつつ話をしました。

ADものすごい ずれがあるんです。私が男でも腹が立つんです。自分が何をしゃべるかではなくて、自分が怖くて心配なところをメモを取るような形で喋っているんです。何故そうなるか、ご主人も「君は自分の言葉で喋っているのか」と思っている気がする。「私の気持ちが上手く伝えられない」というのは、そこには、絡む気持ちがある。次は、立派候労と思う気持ちがあるから歯車がおかしくなってくる。次はまったく相手を見ていない。あなたが喋るとき、「えーーと・・・」と言う。瞬時に答えが出ない時、頭がまとまってない。なぜ頭の中に整理できていないかというと理由は二つあって、ひとつはまったく関心が無い場合。何を喋っていいのか分からない場合メモの通りにいったらあなたは上手くいく。メモということは相手は無いです。自分の言いたいことを言うときにメモです。メモはしっかりと自分の意思を伝えようとする時、自分の気持ちを全部伝えられても、相手が求めて無いことであるのならばその話はうるさい事になります。空気が読めない。あなたは用意周到、きちっとしておきながら常にずれる。それは、あなただけの世界だから、あなたが自分で描いた自分の世界の夫。生身の夫ではなくって、生身の夫と会話をしていない。だから、「えーーーと・・」が長いんです。

ですから、あなたは「話を上手く伝えられない」と言っておきながら、ご主人のイメージが浮かばない。子どものイメージもまったく無い。ただ言えることは、あなたのお友達とご主人とどっかに行った時、その時ご主人が「疲れるよ。」というのは嘘ですよ。楽しかったはず。要するに気楽に喋れたから。あなたの空気を察して「疲れた」と言い訳をしている。だから、俺もお前に気を使っているのに・・・。という気持ちが二人で爆発した。あなたはどうにかしてご主人に愛されたい。愛されたいと思って入れば入るほど、夫にすればずれたように感じる。私は、二人はすごく好き合っていたと思いたい。夫が話す内容はあなたに向けての話ではない。二人の沈黙を何とか気まずい雰囲気を居たたまれずに冗談を言っているんだと思う。あなたの気持ちの中に家僕であっても「お前をって」いう気持ちがあるでしょ?女の人はそれでも十分というときがありますよね。ご主人が喋っている時に、私に向けての会話でないことをあなたは知っているんです。だから、夫は楽しんではいないんです。あなたはそれを絶対知っているはず。夫も行き詰っているはずなんです。今日の電話は「私は夫に焼餅を焼いています。夫の素直に甘えたいんです。夫が私に暖かい意思を向けてくれるにはどうしたらいいですか?」という。あなたの叫びと、悲鳴と助けてということではないの?

相談者:そうだったんだと思います。

ADこれはね、メモとか取るとか、用意周到はいらないんです。この夫はおかずを作って無くても大丈夫。
あなたが、「ぼ〜」としていてくれたほうが夫は嬉しいです。そして、「おまえ、何言っても 分からないね」「そうだね、お父さん」これで良いんですよ! 「な〜、俺だから持つんだよ」「そうね、お父さんだから我慢してくれているんだよね」と言った時に、お父さんは生きがいを感じるの。これが会話。立派な妻を捨てる。メモを取るような関係は無い。手抜きで十分。後は、年から年中ピーチク パーチク 「お父さん」だけで良い。
健康に気をつけて食事だけは気をつけてあげて。

加藤氏:絡む人って、依存心が強い人。夫に依存している人は夫にこうあって欲しいという気がものすごく強い。相手が思うように動かないですよね。だから、依存人の強い人は依存の対象に敵意を持つ。

相談者:いえますね。

加藤氏:それが2年間の内にだんだんご主人がそばにいても、うるさく感じ出したとか、すっきりしないということなんです。ですから、大原先生が言われたような形で対処しつつ、自分の依存心を正面から見つめること。

相談者:分かりました。ありがとうございました。

加藤氏:依存と敵意は同じコインの表と裏です。